

アラキドン酸を過剰摂取するとどうなる?
アラキドン酸は生物の生命維持活動を支える必須脂肪酸の一種です。
肉・魚・レバー・卵といった動物性の食品に多く含まれ、免疫機能調整や高血圧予防効果が期待できます。
不足すると物忘れや記憶力の低下を起こしてしまいますが、摂りすぎもよくありません。
食卓の欧米化が進み肉類の食事が増えた事で、日本人のアラキドン酸摂取量は50年で4倍に増えました。
アラキドン酸の過剰摂取によるリスクについて解説いたします。
アラキドン酸は体内に取り込まれた後、アラキドン酸カスケードという代謝経路を通してトロンボキサンやプロスタグランジンを生成します。
トロンボキサンは血小板凝集、プロスタグランジンは胃粘膜保護作用のあるホルモン様物質です。
適量であれば問題はありませんが、アラキドン酸を過剰摂取する事でこれらが必要以上に生成されると、血栓症・動脈硬化・アトピー性皮膚炎のリスクが高まります。
特にプロスタグランジンは炎症促進作用もあるため、アレルギーを持っている人は注意が必要です。
また、プロスタグランジンの一種のプロスタグランジンE2は細胞の増殖を抑制する作用がありますが、量が増えると逆にがん細胞に働きかけて進行を早めてしまいます。
アラキドン酸に限らず、全ての栄養素に共通して言える事ですが、たくさん摂取したからといって必ずしも健康になれるとは限りません。
持病や体質等も考慮し、バランスの取れた食生活を心がけ、一日の摂取量をきちんと守る事が重要です。
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